こてつがいなくなると、こはくは、家の中じゅう探し回りました。「にゃあにゃあ、にゃあにゃあ..」とこてつを呼び続けました。
それから夏が訪れるのを待たずして、ダックスの婆さまも私の膝の上で静かに逝きました。
私がまだ幼い幼い子供だったころ、飼っていた猫がいなくなりました。私が毎日毎日泣き続けると、母が言いました。「そんなに悲しみ続けてはいけないよ。猫ちゃんが、『飼い主を悲しませた。』と閻魔さまに咎められてしまうよ。猫は人よりも先にいなくなるものなの。だから、縁があるうちに十分に可愛がってあげようね...」